さいたまの水

さいたまの水は、さいたま市水道局の販売しているペットボトル入りの天然水です。災害に備えた汲み置きのPRの為につくられた本製品は、浦和浄水場の井戸(地価260メートル)からくみ上げた地下水で、まろやかでおいしいと評判でした。主に家庭用備蓄水としての飲用を目的としていますが、日常用にも十分賞味できる味を持っています。
ところが、先だっての平成20年3月4日に、大宮区役所内の自動販売機で販売されたさいたまの水の中の一本に異物の浮遊が確認され、回収・配布の中止が行われました。
さいたまの水に混入されていた浮遊物は水に難溶な物質であり、たんぱく、資質、でんぷんの反応は見られず、この物質が何であるかの特定はできなかった、とのことですが、主要な構成成分として炭素と酸素が検出された、ということでした。
またさいたまの水自体の品質に問題はなく、より精密を期した追加検査による調査でも、どうやら異物は一般に口腔内に存在する扁平上皮細胞の一部であり、人体に対する毒性や危険性はない、とのことです。
この報告を受けて、さいたま市水道局はさいたまの水の販売を再開するとして、公式ホームページ上にさいたまの水再販の知らせを掲載。事業を継続していくということにしたそうです。
同時期に回収された2911本のさいたまの水の中にも同様の異物は確認されず、購入した人からの交換要求に応じたものの中にも、異物は混入していなかった、とのこと。
人の口に入るものですから慎重にしてやり過ぎる、ということはないかもしれまんせが、やはりこれはどこか神経質に過ぎるような気がします。これはペットボトルの中に異物が浮いていた、ということが最初に発見した人の危機感を煽ったのだと思いますが、よく考えてみればずいぶん大げさな話だ、とは思わないでしょうか。
たとえば喫茶店などで、注文したコーヒーのカップに、注意しなければわからないぐらいの小さなほこりが浮いていたとします。確かに褒められたことではありませんが、それを指差して「異物だ」と叫ぶ人なんているでしょうか。さらにそれが、自分の部屋で自分で淹れたコーヒーの中に浮いていたとしたらどうでしょう。
潔癖な人でも、ほこりをすくって捨てるぐらいで、あとは飲んでしまうのが普通ではないでしょうか。
ペットボトルの中なんだから清潔で当たり前。お店で出てきたものだから清潔で当たり前。もちろん清潔なのはいいことですが、それを当たり前だと思ってしまうのは行き過ぎです。
ずぼらになれ、ということではありませんが、心に余裕のない人が、少し多すぎるのではないでしょうか。